先日の日曜日は、アリオス大ホールにて「津軽三味線教室・孝宮会」さんの発表大会が開催されました。
当事務所のボスも通っているご縁で、私は当日チケット販売と受付のお手伝いをさせていただきました。
普段は事務所で書類と向き合う「引きこもり率」が高い私ですので(笑)、たくさんの方とお会いして少々疲れも出ましたが、活気ある地元のイベントに携われて、心地よい刺激をいただいた一日でした。
皆様、本当にお疲れ様でした!
さて、本日は家族の絆にも関わる、相続のちょっと怖いお話です。
テーマは、タイトルにある『処分行為・背信行為』。
「相続放棄をするつもりだったのに、うっかりある行動をしたせいで、多額の借金まで引き継ぐことになってしまった……」
そんな悲劇を防ぐための、民法上の重要ルールをご説明します。
「勝手に触ると、相続したとみなされる」というルール
民法第921条には、簡単に言うと「こういうことをしたら、自動的に相続を承認した(単純承認)とみなしますよ」という規定があります。
【ざっくり解説:民法921条】
相続財産を処分したとき(売る、壊すなど)
相続放棄をした後でも、財産を隠したり、勝手に使い込んだりしたとき(背信行為)
「???」となるかもしれませんが、要するに「相続したくないなら、亡くなった人の財産には手をつけないでね」ということです。
具体的に、何が「処分・背信」になるの?(判例から学ぶ)
「これくらい大丈夫だろう」という自己判断が一番危険です。
実際の裁判例(判例)を見てみましょう。
❌ アウト(相続を承認したとみなされる行為)
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遺産建物の取り壊し: 勝手に解体すると、所有者として振る舞ったとみなされます。
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高価な遺品の持ち帰り: スーツや毛皮、高級絨毯などを「形見分け」として自宅に持ち帰った行為が、価値が高いと「隠匿(隠し持った)」と判断された例があります。
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相続財産での支払い: 自分の利益のために、亡くなった人の預金で自分の負債を払うなどの私的消費。
⭕ セーフ(処分とはみなされにくい行為)
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一般的な形見分け: ノートパソコンや古いテレビ、日常的な衣類など、市場価値が低いものを譲り受ける行為。
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保存行為: 財産が傷まないように維持・管理するだけの行為。
行政書士としての「現場のアドバイス」
相続の現場では、「これ、形見として持っていっていいの?」というご質問をよくいただきます。
当事務所では、基本的には一般的なアクセサリーや衣類などは「形見分け」としてお伝えしていますが、「少しでも価値がありそうなら、触る前に立ち止まってください」とアドバイスしています。
不安な場合は、遺産分割協議書にきっちりと記載する。
価値が不明なら、専門の鑑定(質屋など)への依頼を提案しています。
いわき市で「相続放棄」や「遺産整理」をお考えの方へ
相続放棄には3ヶ月という短い期限があります。
その間に、不用意に財産を処分してしまうと、取り返しがつかないことになりかねません。
「良かれと思ってやったことが、裏目に出る」
そんな事態を防ぐのが、私たち行政書士の『予防法務』です。
アリオスでの三味線の音色のように、皆様の相続が調和のとれたものになるよう、法的な視点から誠実にお手伝いさせていただきます。
「これって処分になるの?」という些細な疑問でも、どうぞお気軽にご相談ください。

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